🌸愛を流す哲学③:愛は“賛成”ではない — 欠点を包み、磨く力
💫 「愛する」と「賛成する」は、ちがう
「自分を愛する」と聞くと、
“自分の全部に賛成すること”だと誤解されがちです。
でも、愛はなんでも「OK!」と許す・賛成することではありません。
愛とは、間違いを無視することではなく、
欠点を包みながらも、静かに成長へと導く力です。
「許す」ことと、賛成することが違うのと同じ原理です。
🌷 愛は、光のように働く
太陽の光は、善人にも悪人にも、分け隔てなく降り注ぎます。
けれど、太陽は誰かの行いに“賛成”しているわけではありません。
光は、汚れを見て拒まない。
ただ、そこに照らし、温め、
内側の変化を静かに促すのです。
愛も同じです。
欠点や弱さを「見ないふり」するのではなく、
そこに光を当てる。
包み込みながら、磨く。
その流れの中で、少しずつ変化が起きていきます。
愛はすべてをナイーブに肯定することではありません。
むしろ、はっきりと「それは違う」と言いながらも、
それでも無条件に包み込む。
愛は、「反対しながらも、愛する」ことができる。
愛は、間違いを放置することではなく、
改善して成長へと導く力そのものです。
🌿 愛は、最も効率的な“変化の環境”
私たちは、恐れや罪悪感の中では変わりにくい。
責められると、防御が生まれ、
自分を守ることにエネルギーを使ってしまうからです。
けれど、愛の中ではちがいます。
支えられ、受け止められている時、
人は安心して自分を見つめ、変化に向かうことができます。
責められている時よりも、
支えられている時の方が、人は素直に変われる。
だからこそ、愛は「甘やかし」ではなく、
効率的な自己改善の環境なのです。
愛は、自分の欠点に賛成・同意することなく、変化を促す共鳴
🌸 「欠点を愛する」という逆説
普段の人間は、自分の中には、嫌いな部分がたくさんあります。
怠け癖、怒りっぽさ、不安、弱さ、嫉妬……。
それらを変えようとして、さらに自分を責めてしまう。
でも、余り好きになれない欠点の多い自分に愛を流すとき、
私たちはこう気づきます。
自分が嫌っていた自分は=自分からの愛を求めていた
「自分が嫌っていた自分こそ、
本当は“自分からの愛を求めていた”のだ」と。
欠点とは、愛を求めているサイン。
だから、欠点を無視するのではなく、
愛を流すことが必要なのです。
愛を流すたびに、
その部分が少しずつやわらぎ、
やがて光へと変わっていく。
それはまるで、濁った石を磨く川の流れのようです。
☀️ 愛は「包みながら進化させる」力
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愛は、欠点を“無視”しない。
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愛は、欠点に“賛成”しない。
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愛は、欠点を“包みながら進化させる”。
愛は、強く、やさしい変化のエネルギー。
それは否定の反対ではなく、
「否定を包む光」なのです。
普通、私たちは「誰かに愛されたい」と願います。
色々な欠点があっても、誰かに認められたり、優しくされたり、理解されたい。
それが叶わない時、人は孤独や無力感を感じます。
でも、誰かに愛されていないと感じるその瞬間こそ、
条件を超えた、無条件の愛の入り口が開くときでもありです。
自分で自分を受け入れられない時。
誰からも愛されていないと感じる時。
その“欠乏”の中でこそ、
無条件の愛を流す力が目覚めていく。
愛は双方向ではなくても、成立します。
🌼 まとめ
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愛は、すべてに賛成することではない。
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愛は、欠点を包みながら変化を促す力。
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恐れよりも愛の中でこそ、人は素直に成長できる。
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“嫌いな自分”こそ、愛の流れに戻してあげる対象。
✨次回予告
👉 第4回:「愛を流す実践法 — 日常でできる5つの小さな習慣」
最終回では、今日からできる“愛の流し方”を、
シンプルで現実的な形で紹介します。


